双極2型障害の生きづらさ

双極性障害の2型は人によって症状は異なりますが、躁の状態が比較的軽度で、鬱の期間が長いとよく言われます。私自身は3か月毎くらいのペースで軽躁の波がやってきて、それ以外は日内変動はあるものの鬱っぽかったり不安の強い状態が多いような気がしています。

同じ双極性障害でも1型と2型は異なる部分が色々あるようです。例えば躁状態は1型は他者から見て明らかに異常だとわかる、入院を必要とするレベルのものであるのに対し、2型は本人も周囲もそれと気付きにくいといいます。ずっと自分を観察していると、やたらイライラしたり、社交性が増したり、グングン頭が回転して考えがまとまらなくなったり、何らかのサインはあるのですが、それを「あっ、今躁状態だ」とはっきり自覚することが難しいのです。でもだからこそ、2型の患者は病識を持って自分をよく観察することが必要だと思います。

躁状態がわかりづらいということは、誤って鬱病と診断される原因にもなります。なぜなら、鬱状態の時に病院へ行くからです。自分が躁状態を把握していなければ、申告することもないでしょう。だから、双極性障害はすぐに診断を下されることは少なく、長い人は何年も経過を見て診断がついたりします。
他人には元気な時しか会わないか、調子良く振る舞うことが多いと思います。その結果、いつも接していない人には鬱が見えづらく、「今、調子が良いんだな」と見られることがあります。そうした誤解はとてもしんどいのです。

双極性障害2型に焦点を当てて書かれた、内海健先生の『双極II型障害という病』という本があります。

とても文体が難しいです。それもそのはず、最初は医療者向けに書かれていたものを、途中から患者向けに方向転換されたものだそうで、理解しながら読むのに苦労しました。気分障害略史に始まり、双極2型障害の患者の性質や軽躁の見極め、治療の指針などについて書かれており、特に患者の苦悩に寄り添う記述が多くあります。私がなるほどなあと思ったのは例えばこういう内容です。

  • 抑うつ症状が不揃い、気分屋に見える、鬱の出現場面に選択性がある
  • 不安・焦燥が強い、混合状態
  • 士気低下、人格と病気の混交
  • 同調性が強く、対人過敏性がある
  • 躁鬱は対立するものではなく、連関したもの

まさにその通りだと思う部分も多かったです。患者向けの簡易版などあれば、つらい時に読み返したいと思いました。

また治療に関して、「患者は、単に疾病を持っている個体ということではなく、ある役割を果たすことを期待されている主体である」(=病者役割)と書かれていたのも印象的でした。

私の主治医もこの先生を知っていると言っていました。双極性2型障害について熱心に研究や講演などされているそうです。これまで読んだ双極性障害の本の中では、決して入門書ではなく、より深い知識や専門家の洞察が知りたい方向けだとは思います。が、2型ならではの生きづらさのようなものを救い上げてくれる本だと思いました。

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