空気を呑む病気(呑気症)2

<<「空気を呑む病気(呑気症)」

大学生の頃、本屋で立ち読みをしていた時のことです。何という著者だったか忘れましたが、お医者さんのエッセイでした。様々な患者さんの話が書かれていましたが、中にこんなことが書かれていました。
「少女は呑み込んだ空気で腹部がまるで妊婦のようだった」と。
そしてそれは「呑気症(どんきしょう)」という病名でした。ああ、やっぱりそういう病気はあるのだと私はやっとヒントを得られた気持ちになりました。

その後、インターネットで調べると、「呑気症」「空気呑気症」「空気嚥下症」「噛みしめ呑気症候群」などの病名を見つけることができました。「噛みしめ呑気症候群」を命名したという東京医科歯科大学の先生がこの病気の治療に取り組んでおられるということもわかり、私は「この先生のところへ行けば治るかもしれない!」と思いました。後に健康バラエティー番組でこの病気について取り上げられた時も先生は出演されていました。

当時東京に住んでいた私は、東京医科歯科大学病院の頭頸部心療科という所に向かいました。今考えても、口腔・頭頸部領域と心療科を結びつけた診療外来が医科歯科大にあるというのはとても革新的なことのように思います。
そこでは、自律神経の検査をおこなって「自律神経失調症ではない」と言われたことや、肩や首がものすごく張っていて、舌や頬の内側が歯を押し付けた跡でガタガタだということなど指摘されたのを覚えています。

治療はマウスピースを作って歯の噛みしめを防ぐこと、抗不安薬を少量処方され、どうしても必要な時だけ半分に割って飲むこと、そしてカウンセリングを受けることでした。

一度肩に筋弛緩剤を打ってもらうことになり、テレビで見た先生にお会いすることができましたが、私の呑気症はもうその時点で10年以上の長患いであり、そういうものは治していくのにも同じくらいかかるよと言われました。「噛みしめ」は単なる癖ではなく、私の場合は鼻や喉の病気などと関わりのあることは自分でもわかっていたので、根本的な原因を取り除かなければ完治は難しいのだろうと思いました。

カウンセリングは優しい女の先生で、初めての1時間は、これまでの自分のことを全て話しきった感じがしました。話をできたことはとても気持ちが良かったです。
ただ、私はあったことを話すことはできても、自分の感情を表すことができませんでした。答える前にいつも考えてしまうのです。それに毎回辛いことを思い出し、さらに病院の後に仕事へ向かわなければならなかったので、とても自分の感情をさらけ出すことなどできませんでした。
そうしてうまく感情を出せずにカウンセリングが難航し、私は通うのを諦めてしまいました。

今も呑気症の治療は大きくは変わっておらず、病名を知らない医師も多いようです。
私は環境の変化や他の病気の治療と共に改善されてきたように思いますが、完治には至っていません。でもどんな風に改善されてきたかをまた書こうと思います。

>>「空気を呑む病気(呑気症)3」

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