ひとりで仕事をすること
私が在宅でWEBの仕事をしていると言うと、「ひとりで仕事するのは大変そう」「自己管理が難しそう」と言われます。
どちらかと言えば、誰にも干渉されずにひとりで仕事をする方が私は好きです。人に急かされたりあれこれ口を挟まれたりせず、課題を出して放っておいてもらえるのが一番理想的です。作業に集中することはそんなに難しくないですし、エアコンの温度調節とか音楽のON/OFFなど自由にできるのも良いところです。
ただ大変なこともあります。体調が悪くても、電話では言わない限り伝わらないですし、パソコンに向かいさえすれば作業ができるので、無理をしがちです。よほどの状態にならない限り休めません。今は負荷のかかる仕事は避けていますが、以前は急な作業発生とか短い納期は普通でした。
WEBデザイナーと言っても、大手制作会社のWEBデザイナーと個人事業のWEBデザイナーでは仕事の範囲が全然違います。見積もり作成や確定申告などの作業も自分でやらなければいけないし、スキルアップの勉強も自分でやらなければ仕事に対応できなくなります(最近やってないけど)。向いていないことも自分でやらねばならず、ひとりで作業をしていて視野も狭くなりがちなので、ミスをしやすいです。簡単な計算を間違えたりもします。
ケアレスミスについては自分で見直しても防ぎきれない部分があるので、散々悩んだ末、二重三重のチェックをしてもらえるようお願いしました。誰にも頼れない場合は、一晩おいて見直すなど時間を空けるようにすると良いです。注意点を付箋に書いて貼ったりもしますが、貼る場所によっては忘れて見ないことがあります。
仕事の依頼はメールやワードファイル、手書きメモのスキャンなどを送ってもらい、電話でも説明していただくことが多いです。その時に、「これは、〜ということですか?」という確認を必ずします。私は早合点をしてしまうことも多いですし、曖昧な指示がわからないこともありますし、電話やメールでは正しく話が伝わらないこともあるからです。
メールはGmailを使用していますが、未対応のものには☆印を付け、対応したら案件ごとにラベルを分けてアーカイブするというふうに、タスク表のような使い方をしています。過去のメールもキーワード検索で探せるので記録としても便利です。スケジュールはGoogleカレンダーを使用していて、忘れては困る予定は通知をするように設定します。手帳に書いても見忘れることがありますし、スマホと連携して使えるので便利です。
『発達障害の人が上手に働くための本』を本屋で手にとって、こうした仕事上の具体的な工夫がいろいろ書かれていたので買いました。たとえば「予定やスケジュールを忘れてしまう」とか「パソコンの入力作業ミスが多い」など困り事別にASDやADHDのどういう特性で問題が起きやすいかの説明も書かれています。
私の場合、病気をカミングアウトしてからは仕事自体が減っているので、1つ1つの仕事にかける時間は十分とれるのですが、私の抱える問題が解決したわけではないので、こうした工夫が必要です。
在宅でも大変なことはありますが、通勤が難しくても環境さえ整えば働ける人もいると思います。テレワークなど取り入れている企業も増えているみたいですが、障害者雇用の場合は在宅はまだ少ない気がします。働き方のマッチングや困った時のサポートなど、ひとりでも働ける仕組みがもっとできていくといいなと思います。
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