婦人科から精神科へ

私は毎月の生理はわりと順調な方で、前後の体調不良なども若い時は生理痛くらいしか自覚していませんでした。

でも20歳前後くらいから、どうもイライラして人間関係のトラブルが起きやすいのは、決まって生理の10日前だということに気付きました。しかも「あ、10日前かも」と気付くのはいつもトラブルが起きた後でした。やたら情緒不安定になって泣いたり怒ったり人に突っかかったり、そういう時期があるのです。

私は一度結婚・離婚を経験していますが、20代半ば頃に結婚生活をしていた頃は特にひどくて、毎月喧嘩(というか私がほぼ一方的に怒り、相手が反応しないのでますます怒り、最後は怒りながら泣いてる…という状態)を繰り返していました。何かしらその時々で相手や相手の家族のことなどで気にかかったり不満に思っていることがあったのですが、一旦火がつくとそれはもう抑え難い怒りでした。長文メールで怒る、芋づる式に出てくる不満や不安で怒りが止まらない、真夜中にも怒鳴る…もう自分でも苦しくて悲しくてしょうがありませんでした。
私が大きな不安を抱くだけの原因は相手にもありました。ただ、そのせいで私が怒るのも当然なんだと思っていました、私の病気がわかるまでは。

30代になると、情緒不安定はますますひどくなり、加えて以前はなかった体調不良がいろいろ出てきました。特に頭痛、眠気、首肩のこわばりがひどく、生理前2週間と始まってからの1週間は具合が悪いので、1ヶ月のうちの数日しか元気な日がないという状態でした。
自分でネットや本で調べると「PMS(月経前症候群)」とか「PMDD(月経前不快気分障害)」という病名が出てきました。それまでは、生理前に体調が悪いのは仕方のないことだと思っていたのですが、治療も可能だということがわかり、思い切って婦人科へ行ってみることにしました。

最初に試すことになったのは漢方薬でした。当帰芍薬散とか加味逍遙散です。他に情緒不安定に効果のあるようなものもいくつか飲んだことがあります。が、効果があったかというと、あったのかもしれないけどよくわからないというくらいでした。(※薬の効き目は個人差があります。)

次にピルを試すことになりました。ピルにはホルモンが含まれており脳が妊娠したと思い込むために、服用している間は生理に付随する様々な症状も止めることができます。そしてピルにはいくつか種類があり、ホルモンの状態の変化も副作用も違うということでした。

この副作用がくせもので、ピルのせいで具合が悪いのか生理のせいで具合が悪いのかよくわからないくらいでした。私は3種類試しましたが1つは蕁麻疹が出て、もう1つも顔に発疹ができ、最終的にマーベロンというピルを何年か服用しました。それでも体調の悪いことが度々あり、特に偏頭痛がひどくて、これだったら毎月ピルを飲む意味はあるんだろうかと思い、結局やめてしまいました。ピルをやめたら頭痛が少し軽くなり、どうやらピルで偏頭痛がひどくなっていたらしいとわかりました。(偏頭痛の人はピルを飲めない場合があります)

PMDDの治療にはSSRIなどの抗鬱薬が認可されています。SSRIも3種類くらい試しました。でもいまひとつ効果が見られず、先生に「他に原因があるのかもしれないから、一度精神科に見てもらった方が安心だね。」と紹介状を書いていただくことになりました。

>>「婦人科から精神科へ2」

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