喘息の発作
私は30歳を目前に喘息の診断を受けました。咳が長引くことは学生の頃からあったのですが、呼吸苦を本格的に感じるようになったのは、20代半ばくらいからだったと思います。
激しい咳で眠れなかったこともあれば、お香の煙などを吸って急激な咳と息苦しさを感じたこともありました。煙は子供の頃に父が吸っていた煙草の煙は平気だったのですが、だんだんと半径数メートル以内で煙を感知しただけで息苦しくなるまでになりました。今では煙草もお線香も焼き鳥の煙も、煙という煙は苦手です。喘息で気道がとても過敏になっているからです。だから、禁煙でないお店には行かないようにしています。
梅雨や台風の時期など気圧が低くなると、喘息の発作が出やすいと言われています。私は気圧が関係しているかはよくわからないのですが、春や秋に調子を崩すことが多いのと、仕事や生活でストレスが強くなるとよく発作を起こしてきました。
発作というのは、子供の頃に救急搬送されたりしたことのない私には最初は今ひとつピンとこないものでした。咳が止まらないのは苦しいものですが、なんといっても呼吸が苦しいのです。まるで空気が薄くなっているみたいに。そして息を吐くこともうまくしづらくなります。まだ喘息の診断をされていなかった時に「喘息様気管支炎」で入院しましたが、思うように話すことすらできずつらかったです。
発作がひどい時は横になることができませんが、背中にクッションなどを入れて上半身を少し起こすといくらかラクになりました。実際に喘息の入院患者が発作を起こすとベッドを一定の角度に起こすと聞いたことがあります。あれは身体を起こすことで横隔膜を下げて、臓器で圧迫されるのを避けるためだそうです。
呼吸器科では、聴診器をあてられる時は思いきり息を吸って瞬間的に思いきり吐くように言われます。この瞬間的に一気に吐く時の胸の音を医師は聴いているみたいです。これをちゃんと指導してくれない医師だと、明らかにゼイゼイ言っている時以外の微妙な喘鳴などが判断できないのだと前の主治医が言っていました。
私は調子が悪い時は胸の音がすることもあるようですが、普段はいつも喉元の方から「ヒュー」とか「ピー」という音がします。これは長年の炎症で気道が細くなっているからだそうです。
喘息では炎症で粘膜がむくんで気道が細くなってしまい、何度も炎症を繰り返すうちに硬くなって元には戻らなくなってしまいます。だから、日頃から炎症を抑えたり気管支を拡張したりする吸入薬を使います。
小児喘息は成長するに従って治る場合がありますが、成人喘息は一生治らないと言われています。喘息の原因はアレルギーだけでなく、人によってアスピリン(鎮痛剤などに含まれる)やストレスも引き金になります。自分の発作の原因や傾向をつかんで、予防を心がけてうまく付き合っていくしかなさそうです。
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